いのちの問題にもっとも真剣に取り組んでいる国がバチカンです。世界最小の国は、倫理や道徳に関して国際社会で大きな影響力をもっていますが、とくに、いのちをめぐるその教説は、いのちまで商品化しようと目論むグローバル資本主義の飽くなき欲望を牽制します。歴史的にバチカンは、科学の進歩と調和をリードしてきました。西暦1600年に、バチカンはガリレオ・ガリレイを初代会長に据え、「科学アカデミー」を設立します。科学アカデミーは今日、数多くのノーベル賞受賞学者が会員に名を連ね、科学の最先端についての議論が活発におこなわれる場となっています。


1994年、ときの教皇ヨハネ・パウロ2世は、アカデミーが抱える科学分野のうち、生命科学に特化した「生命アカデミー」を別途設立します。2014年4月に聖人とされたヨハネ・パウロ2世は、バイオテクノロジーの急激な発達によって、いのちが危険な立場に晒される状況に倫理的な側面から手を打つ必要性を感じたのでした。生命アカデミーにも、様々な専門をもった一級の学者たちが世界じゅうから集い、いのちとは何か、いのちはどう扱われるべきかという問いに対する完全な答えを世界に向けて発信しています。


バチカン生命アカデミーのメンバーとして活躍する随一の日本人が、刑法学者の秋葉悦子教授です。秋葉さんは、ヒト胚研究の倫理的側面を論証してきた第一人者で、始まりのいのちが不可侵である真理を説く日本では稀有な存在です。その著書『「人」の始まりをめぐる真理の考察』は、バチカン発の生命倫理を知る最適な入門書です。


秋葉さんの監修のもと、さまざまな機会にProLife.jpが主催するセミナーイベント「生命アカデミー」を開講します。今日、生命倫理が焦点を当てる三大テーマ―「ヒト胚研究」「人工妊娠中絶」「安楽死」—に関して、バチカンに集積する深遠な知識を背景に明確な答えを提示します。初心者にも、あるいは子どもにも分かりやすく、法によって守られるべき人間の尊厳について語り合います。


「中絶やめよう」の声は、揺るぎない真理の考察とともに。